日韓歴史問題の裏側

4月に、慰安婦問題等、日韓の歴史問題をめぐって調査活動をされている方とお話しさせていただく機会を得た。

その方は問題の実態解明のために、度々韓国に赴いて聞き取り調査等を行うなど、精力的に調査活動を行ってきた。

その方が仰るには、戦後・賠償問題については、日本政府の対応に不誠実さがあるのは確かではあるものの、韓国側の挺対協等、いわゆる “活動圏” の者の存在によって、かえって問題の解決が妨げられていると認識しているそうである。

氏の考えによれば、

「しっかりとした調査を行い、事実関係をはっきりさせて、それをきちんと残していきたいと考えているのに、こうした政治的な動きのせいでそれができない。日本側は挺対協を人権団体だと思っているのか、しっかり対応ができていないが、彼らは人権団体とはとても言えない」

という風に仰っていた。

また、

  • 日韓で合意した慰安婦への基金提供について、慰安婦のおばあさんの意向を遮って “受け取らない” と拒否するなど、団体の活動のために慰安婦などを利用している。日本への責任を追及するといいながら、自身は真相解明のための協力をしようとしないし、解決のための対話のテーブルを設定しようとしても、絶対そこには乗ってこない
  • 慰安婦像にしても慰安婦の実態を反映していないと思っている。当時、髪型をおかっぱに整えることはお金のかかることであり、像のように切り揃えているとは考えにくく、あの像はあくまで象徴的に少女らしく見せるように歪められている。慰安婦のおばあさんも、わざわざ嫌がらせをするような場所に慰安婦像を設置することまでは望んでいない

と、ずばり指摘されていた。

真実を明らかにしようとする強い熱意がうかがわれ、私も本当に聞き入ってしまった。問題の本質が政治的な意図で歪められ、救われるべき人たちが救われないというのは本当に不幸なことである。

その方が指摘するように、本当の事実に焦点を当て、問題の解決が図られることを願わずにはいられない。